COLUMN
コラム
3大栄養素の一つであるタンパク質は、私たちの体を構成する細胞の主成分です。筋肉の材料として広く知られていますが、筋肉だけではなく脳、血、皮膚、目に見えないホルモンや酵素、免疫抗体に至るまでタンパク質が主な材料となって作られています。
もちろん、肌、髪、爪など美容で気になる体の部位も全てタンパク質によって作られており、今回はそんなタンパク質の働きを美容の観点からみていきましょう。
もちろん、肌、髪、爪など美容で気になる体の部位も全てタンパク質によって作られており、今回はそんなタンパク質の働きを美容の観点からみていきましょう。
◎美しさの基礎となるアミノ酸
タンパク質は、体内に入ると消化酵素によりアミノ酸に分解されます。体の全てを構成するタンパク質は約10万種類もあり、それらは20種類のアミノ酸の組み合わせにより作り出されています。アミノ酸は体内で合成することのできる非必須アミノ酸と合成できない必須アミノ酸に分けられます。
必須アミノ酸は食物を食べることでしか摂ることができないため、いかに食べ物から過不足なく摂れるかが大切になってきます。そんなアミノ酸は、私たちの美容にも深く関わっています。
特徴 | 種類 | |
非必須アミノ酸 | 体内で合成される | グリシン、グルタミン、アラニン、セリン、チロシン、システイン、アスパラギン、プロリン、グルタミン酸、アスパラギン酸 |
必須アミノ酸 | 体内で合成することができない | バリン、ロイシン、イソロイシン、トリプトファン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、ヒスチジン |
必須アミノ酸は食物を食べることでしか摂ることができないため、いかに食べ物から過不足なく摂れるかが大切になってきます。そんなアミノ酸は、私たちの美容にも深く関わっています。
【美容に働くアミノ酸】
<肌>
肌のキメを整えたり、水分を保持して弾力のある美しい肌を作り上げているコラーゲンもタンパク質の原料であるアミノ酸からできています。また、アミノ酸は天然の保湿成分とも言われ、角質層の水分量低下による乾燥を防ぎます。
システイン …… | 肌のメラニン色素の生産を抑える |
プロリン …… | 皮膚のコラーゲンの主原料、肌や紙などの保湿に必要なアミノ酸 |
<髪>
髪の毛の水分を閉じこめ美しいツヤを生み出すキューティクルを構成しているのもアミノ酸です。そのため、アミノ酸が減少すると髪の保湿機能も低下して、パサついた潤いのない髪になってしまいます。
システイン …… | 髪の主成分であるケラチンタンパク質の中に多く含まれ、システインが減少すると髪にダメージが出てくる |
◎タンパク質摂取のポイント
タンパク質は肉や魚、卵、乳といった動物性タンパク質の他に、大豆製品や米、小麦などの植物性のものにも含まれています。動物性のものには豊富なタンパク質と同時に脂質も多く含んでいる場合が多く、摂りすぎると肥満や肌荒れ、病気のリスクも上がるため、植物性タンパク質のとのバランスが重要です。(現代の日本人においては、動物性タンパク質は摂取過多傾向にあります。)
美しい肌も髪も爪も足も手も、全てその材料となるタンパク質からできており、いかに質の良いタンパク質をバランスよく摂取できるかが、私たちの健康と美しさを左右します。