女性にとって20~40代は妊娠・出産・育児といったイベントに伴いカルシウムの重要性も増します。
そうでない女性においても、この時期は十分なカルシウム摂取により骨量を維持していく大切な期間です。
そして、20~40代でのカルシウム摂取は、次のライフステージである「更年期」に備えた体づくりにも大きく関わってきます。
更年期は、女性の体にとっての大きな転換期であり、体内のカルシウムもこの時期に大きく減少します。
今回は、この更年期におけるカルシウムの重要性とそれらに備えたカルシウム摂取の工夫についてご紹介します。
<更年期のカルシウム摂取の重要性>
女性は閉経期以降、骨密度を維持している女性ホルモンのエストロゲンの分泌が大幅に減少するため、骨のカルシウムが減少し骨密度が低下します。
また、加齢に伴ってカルシウムの吸収も低下するため、更年期以降のカルシウム摂取は特に重要なものになってきます。
エストロゲン
エストロゲンには、新しい骨が作られる「骨形成」を進め、反対に古くなった骨を破壊する「骨吸収」を抑える働きがあります。
女性ではこのエストロゲンの分泌が減る更年期以降では、骨吸収が活発になり骨密度が低下し骨粗鬆症のリスクが高まります。
そのため、更年期ではこのエストロゲンと似た働きを持つ大豆イソフラボンの活用なども注目されます。
イソフラボンは大豆製品に含まれ、破骨細胞(古くなった骨を壊す細胞)による骨からのカルシウム溶出を抑えてくれる効果があります。
エストロゲンには、新しい骨が作られる「骨形成」を進め、反対に古くなった骨を破壊する「骨吸収」を抑える働きがあります。
女性ではこのエストロゲンの分泌が減る更年期以降では、骨吸収が活発になり骨密度が低下し骨粗鬆症のリスクが高まります。
そのため、更年期ではこのエストロゲンと似た働きを持つ大豆イソフラボンの活用なども注目されます。
イソフラボンは大豆製品に含まれ、破骨細胞(古くなった骨を壊す細胞)による骨からのカルシウム溶出を抑えてくれる効果があります。
加齢
食事から摂取したカルシウムは、胃酸で溶けた後、腸管から吸収されます。
しかし、加齢により胃酸の分泌が減少すると、カルシウムの腸管での吸収も低下します。
食事から摂取したカルシウムは、胃酸で溶けた後、腸管から吸収されます。
しかし、加齢により胃酸の分泌が減少すると、カルシウムの腸管での吸収も低下します。
<更年期に備えたカルシウム摂取>
更年期に伴い女性の体は大きく変わってくるのですが、そのことを知って備えておく事がこの時期を快適に過ごすための第一歩になると思います。
その中でも、骨密度の低下は更年期における大きな変化の一つであり、これらに備えるためには、更年期前から十分なカルシウムを摂取し、骨密度を高めて維持していくこが必要です。
カルシウムの摂取は、日々の積み重ねですので、小魚(丸ごと食べられる魚介類)、大豆製品、野菜、海藻、乳などを取り入れた食習慣の確立が重要となってきます。
<カルシウム摂取の工夫>
体内での吸収率が悪いカルシウムですが、更年期以降はさらに体のカルシウム量は減少します。
そこで、十分なカルシウムの摂取はもちろんのこと、少しでもカルシウムの利用率や吸収率を上げるためのポイントを今一度確認し、食生活の中で工夫していくことも重要です。
そのポイントとなるのが、「カルシウム吸収を促進する栄養素の摂取」と、「カルシウム吸収を阻害する要因を避ける」ことです。
◎カルシウム吸収を促す栄養素の摂取
クエン酸
柑橘類や梅干に含まれているクエン酸は、カルシウムなどのミネラルを包み込んで溶けやすくし、腸管からの吸収を促す働きがあります。
ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの体内吸収を高め、骨への沈着を調整し、骨形成を促す働きがあります。
ビタミンDはきのこ類(干し椎茸、きくらげ)、魚類(さけ、かつお、イワシ など)、卵黄などの食物から摂る以外に、日光の紫外線を受けることにより私たちの皮膚でも生成されます。
マグネシウム
マグネシウムはカルシウムのブラザーイオンと言われるほど、互いにバランスを取り合いながら密接に関わっており、マグネシウムが不足すると、体内のカルシウム量も減少します。
◎カルシウム吸収を阻害する要因を避ける
シュウ酸
ほうれん草のアクに含まれるシュウ酸は、カルシウムの吸収を阻害します。
シュウ酸は、水に溶けるためほうれん草は茹でて水にさらすことでシュウ酸を減らすことができます。
リン
リンは体内でカルシウムとバランスを保ちながら存在しており、リンが増えバランスが崩れるとカルシウムが体内で十分に活用されなくなります。
加工食品には酸味づけや決着剤、膨張剤などの食品添加物としてリンが含まれているため、これらの取りすぎには注意が必要です。
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