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育児とカルシウム

育児とカルシウム

新生児期や乳児期を経て、幼児へと成長するのに伴い、お母さんの育児にも様々な変化が生まれます。

24時間つきっきりで手をかけるお世話から、少ずつ心や言葉での交わりを持っての育児へと変化していく時期には、これまで無かった葛藤や悩みも新たに生まれるかもしれません。

また、お母さん自身も育児だけでなく家事や仕事にと忙しくなってくる時期ですので、食事面でも様々な工夫が必要になってきます。



◎育児、仕事の両立のために必要な食事(カルシウム)

何をとっても一番に大切にするべきことは、家族とお母さん自身の健康です。

しかし、いざ育児が始まると自分のことは後回しになり、ましてや家事や仕事などを両立をしていかなければならない場合はなおさらです。

普段の生活をしているほとんどの日本人においても不足しているカルシウムなどの栄養素が、この時期のお母さんにとっては特に不足しやすい環境が生まれます。

食事は食べているつもり、カルシウムも摂っているつもり……、その「つもり」は本当に十分なのでしょうか。

一度立ち止まって見つめ直す時間を作ることも必要ですし、加えて食事での工夫やサプリメント・補助食品などの利用もライフスタイルに合わせて検討する大切な時期だと思います。



◎普段の食事でより吸収されやすい工夫を!

忙しいこの時期、普段の食事から栄養素を効率的に摂る工夫も欠かせません。カルシウムもまた消化吸収されにくい栄養素ですが、調理の工夫次第で効率よく摂ることもできます。

カルシウムは体内に入ると、胃酸の酸性下においてイオン化され腸から吸収されます。
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カルシウムを含む食品の代表といえば牛乳ですが、牛乳に含まれるカルシウムの一部はもともとイオン化されており吸収されやすい状態にあります。

また、吸収率をあげる乳糖などの成分が含まれているため牛乳はカルシウムの吸収率の良い食品といえます。
しかし、カルシウムは、牛乳以外にも小魚や野菜などにも含まれており、様々な食品から取ることが相対的な栄養バランスを整え、栄養素の相互の働きを活発にするうえで重要です。

そこで、カルシウムの面では吸収率の低い小魚や野菜などはあらかじめ酢や柑橘類などの酸を用いて調理することで、より吸収しやすい環境(酸性状態)を整えることができます。

また、カルシウムの吸収阻害要因である、ほうれん草などに含まれるシュウ酸は茹でることで減りますし、穀類・豆類に含まれるフィチン酸は納豆や味噌、甘酒などの発酵食品にすることで少なくなります。

育児に仕事にと忙しい時期ではありますが、調理のちょっとした工夫や食材を組み合わせることが、様々な食品からのカルシウム(栄養素)の効率的な栄養素摂取へと繋がります。



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