COLUMN
コラム
アウターケアだけでなく、食事によるカラダの内側からのインナーケアも大切です。
紫外線によるシミやシワを予防してくれる「食べる紫外線対策」をご紹介します!
紫外線による肌ダメージのメカニズム
肌が日光による紫外線を繰り返し浴びることで、シミやシワの原因となったり、酷くなると皮膚がんを発生させたりするリスクもあります。
紫外線を浴びると、肌を守るために、肌表皮の基底層にあるメラノサイト(メラニン形成細胞)でメラニンが作り出され、バリア機能を形成します。
これにより肌トラブルや皮膚がんなど肌トラブルを未然に防いでくれているのです。
メラニンは毎日作られてはターンオーバー(肌の細胞が一定の周期で生まれ変わる仕組み)によって体外に排出されています。
しかし、紫外線を浴び過ぎたり、ターンオーバーのサイクルが乱れたりすると、メラニンの生成と排出のバランスが崩れ、メラニンが表皮に過剰に蓄積されてしまい、シミやそばかすなどの原因になります。
紫外線から肌を守るおすすめ栄養素5選!
夏の紫外線を浴びても健康的で美しい肌を維持するためには、クリームなどの外側からのケアはもちろん、日々の食生活によるカラダの内側からのケアがとても大切です。
紫外線ダメージを軽減したり、抵抗力を高めたりする働きのある、おすすめの栄養素5選をご紹介します!
紫外線ダメージに負けない肌づくりのために、ぜひ普段の食事に取り入れてみてくださいね。
1.ビタミンC
ビタミンCは、紫外線による肌ダメージをはじめ、美容にいいというイメージをお持ちの方も多いと思います。
確かにビタミンCには、活性酸素を取り除く抗酸化作用があり、メラニン色素の生成を抑え、シミやそばかすを防ぐ働きがあります。また、コラーゲンの生成を促し、肌の弾力も保ちます。
◆ビタミンCを多く含むおすすめ食材と食べ方◆
<食材> いちご・キウイ・レモン・アセロラ
<食べ方> 生で食べるのがおすすめです。
◆ビタミンCを摂取する際の注意点◆
ビタミンCが美容にいいことには間違いないのですが、春から夏にかけてのこの時期には注意が必要です。
① ビタミンCは水溶性で、熱に弱く、水に溶けやすい性質をもっています。
加熱や水に浸すことは避け、生で食べることをおすすめします。
② 肌に良いからと、一度に大量に摂取しても排出されてしまいます。
数回に分けてこまめに摂るようにしましょう。
③ レモンやライム、グレープフルーツなど一部の柑橘類には「ソラレン」という紫外線を吸収しやすくする成分が含まれているものがあり、逆効果となってしまう可能性があります。
ソラレンは食べてから2~3時間で全身に行き渡るため、念のためこれらの食品は夕方や夜に食べることをおすすめします。
2.ビタミンA
ビタミンAは、健康的な肌を維持するために欠かせない栄養素だと言われています。
皮膚や粘膜をウイルスなどから保護し、肌のうるおいやハリ、弾力を保つ働きをします。
緑黄色野菜に含まれるα-カロテンやβ-カロテンは、必要に応じてビタミンAへと変化しますので、特におすすめです。
◆カロテンを多く含むおすすめ緑黄色野菜と食べ方◆
<食材> にんじん・パプリカ・ほうれん草・かぼちゃ
<食べ方> 油と一緒に摂ったり加熱したりすることで吸収率が高まるので、油炒めがおすすめです。
3.ビタミンE
ビタミンEは、抗酸化作用が強く、血管の健康維持やLDL(悪玉)コレステロールの減少、老化防止にも効果があることから、別名「若返りのビタミン」とも呼ばれています。
また、皮膚の潤いを保ち、バリア機能を安定させてくれます。
新陳代謝を高めてメラニンの排出を促し、紫外線や外的刺激から肌を守ります。
シミやソバカスが気になるシーズンにはぜひ積極的にとりたい栄養素です。
◆ビタミンEを多く含むおすすめ緑黄色野菜と食べ方◆
<食材> ナッツ類(特にアーモンド)、アボカド、オリーブオイル、豆乳
<食べ方> 油脂と一緒に摂取すると、吸収率が高くなるので、オリーブオイルをかけて食べるのがおすすめ。
ビタミンCやβカロテンといっしょに摂取することでさらに効果アップ!
4.リコピン
トマトに代表される赤い色素のリコピンには、非常に強い抗酸化作用があり、その作用はβ-カロテンの2倍、ビタミンEの100倍とも言われています。
リコピンが紫外線による活性酸素を除去してくれるので、メラニンが生成される必要がなく、シミやくすみ、ごわつきなど、紫外線ダメージを防いでくれるのです。
トマトはリコピンだけでなく、β-カロテンやビタミンCも豊富なので、「食べる日焼け止め」とも呼ばれているほどです。
正に、「日焼け止めの王様」、「紫外線ダメージ対策NO1食材」と言えるでしょう。
◆リコピンを多く含むおすすめ食材と食べ方◆
<食材> トマト・スイカ・ピンクグレープフルーツ
<食べ方> リコピンは脂溶性なので、油と一緒に調理することで吸収率が高まります。
生トマトにオリーブオイルをかけて食べるのもいいでしょう。
また、熱に強いので加熱しても成分が壊れることはありません。
より手軽に摂取したいのなら、トマトジュースでも十分です。
朝晩摂取することで吸収率がさらにUPしますよ!
5.ポリフェノール(アントシアニン・カテキン)
●アントシアニン
ビタミン群と同様に抗酸化作用に優れているのがポリフェノールです。
その中でも目の健康にいいとして知られている「アントシアニン」ですが、実は紫外線など有害な光から身を守るために植物が作り出した成分。
人の皮膚のメラニンと同じような働きをしています。
つまり、アントシアニンは紫外線による肌ダメージを軽減してくれる成分でもあるのです。
◆アントシアニンを多く含むおすすめ食材と食べ方◆
<食材> ブルーベリー・アサイー
<食べ方> ブルーベリーは冷凍にすることで、アントシアニンやビタミンCの栄養価がUP。
他のビタミンCやβカロテンの食材といっしょに摂取することでさらに効果アップ!
●カテキン
また、緑茶に代表される「カテキン」もポリフェノールの一種です。
抗酸化作用や脂肪燃焼作用があり、紫外線による肌ダメージを防いでくれる成分がたっぷり含まれています。
肌の水分量や弾性、肌密度なども整える働きがあり、緑茶は「飲む日焼け止め」とも言われています。
カテキンを多く含んだ緑茶をこまめに飲むと良いでしょう。
まとめ
紫外線がどんどん強くなるこの時期に、「食べる紫外線対策」として、紫外線ダメージに強いおすすめ栄養素とその食材をご紹介しました。
注意したいのは、これさえ食べればOK!という食材はないということ。
また、1度大量に食べたからだいじょうぶというものでもありません。
毎日こまめにバランス良く摂取することが大切です。
これは美肌づくりの基本でもあります。
食材の組み合わせを楽しみながら、美味しくカラダの中からケアしていきましょう。
忙しくて時間に余裕がなく、こまめにバランスのとれた食事が難しいという方は、肌のターンオーバーを促すプラセンタなどの医薬品やサプリメントで栄養補助をするのも一つの手です。
もちろん、紫外線対策はインナーケアだけでなく、UVクリームなどのアウターケアも大切です。
内側からも外側からもしっかり対策して、美しく、健康的な夏をお過ごしくださいね。