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カルシウムと生活習慣病

カルシウムと生活習慣病

国立がん研究センター予防研究部の発表によれば、カルシウムの摂取により糖尿病、大腸がん、脳卒中・脳梗塞、腰椎骨折、高血圧の予防効果があることがわかりました。また、同研究部は、「日本人はカルシウムの摂取量を増加させることにより様々な疾患が予防できる可能性を示している」とも発表しています。

脳卒中との関係
研究では、総カルシウム摂取量により5つのグループに分けて追跡調査をしています。その間に脳卒中を発症した方をグループ別に見てみると以下の表のようになりました。カルシウム摂取量の最も多いグループは、最も少ないグループに比べて脳卒中の発症リスクが0.70倍と低いことがわかりました。
この研究からカルシウムを食事から摂取することにより脳卒中の発症リスクを低減させることがわかります。

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糖尿病との関係

また別の研究では、ビタミンD摂取量と糖尿病について調査したところ優位な関連は見られませんでしたが、カルシウム摂取量と糖尿病発症の関連について調べたところ、ビタミンDの摂取が多い群では総カルシウム摂取量によって糖尿病発症のリスクが影響していることがわかりました。

ビタミンD摂取量と糖尿病→優位な関連なし
ビタミンD摂取量+カルシウム摂取量と糖尿病→関連あり

下図のように、カルシウム摂取量が高いと糖尿病リスクが低くなっており、カルシウム摂取量の最も多いグループは、最も少ないグループに比べて糖尿病の発症リスクが約4割減少していることがわかりました。


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糖尿病予防のメカニズムの詳細はまだよくわかっていないとのことですが、カルシウムが関連していることがうかがえます。ビタミンDはカルシウムの吸収を促すはたらきがあるのはよく知られていますが、すい臓で作られるインスリン分泌にも関与しています。
一方カルシウムは、インスリン分泌のシグナル伝達に関与しています。
そのことから、ビタミンDとカルシウムを多くとっている群は糖尿病のリスクが低くなったことが示されています。

出典:全て国立がん研究センター予防研究部

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